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 日本における花粉症の人は、3050歳代に多く、人口の約16%(1988年推計)を占めており、その後も年々増加傾向であると考えられています。
 小児については、全国を対象にした疫学調査が2002年に行われました。15歳以下の小児花粉症は10.2%です。内訳は0〜2歳が0%、3〜5歳が4.5%、6.歳が10.5%、10〜12歳が12.1%、13〜15歳が15.1%で、年齢が増すごとに増加しています。

−花粉症とは??
 
花粉症の正体は、花粉に対して人間の体がおこす異物反応です。体の免疫反応が、花粉に過剰に反応して花粉症の症状が出るのです。体が花粉を外に出そうするために、「くしゃみ」で吹き飛ばしたり、「鼻水」や「涙」で花粉を洗い流そうとしているのです

 花粉症をひきおこす花粉の種類
  樹木:スギ、ヒノキ、シラカバ、ハンノキ、ケヤキ、クヌギ、
     コナラ、オオバヤシャブシなど

  草本:カモガヤなどのイネ科、ブタクサ、オオブタクサ、
     ヨモギなどのキク科の植物など

−花粉の飛散時期−
 主な花粉の飛散時期は、スギ、ヒノキなどの樹木では春が中心ですが、イネ科(カモガヤ、オオアワガエリなど)の場合は初夏に、キク科(ブタクサ、ヨモギなど)の場合は真夏から秋口になっています。花粉の飛散時期は、花粉の種類、地域や気候によっても変化しますので、環境省花粉観測システム(愛称:はなこさん)
http://kafun.taiki.go.jp/などを活用して飛散量をご確認ください

<主な花粉症の症状>
  主な症状は、次のとおりです。
 くしゃみ、眼のかゆみ、鼻水(水銀性の透明な鼻汁)、涙、鼻づまり、目の異物、結膜の充血など
 多くの場合は、花粉の飛ぶ季節に限定して起こります。しかし、ダニアレルギーや複数の花粉のアレルギーがある場合は、飛散時期と一致 しないこともあります。

<花粉症の予防>
@正常な免疫機能を保つために、睡眠をよくとるなど規則正しい生活習慣を身につけましょう。風邪をひかないこと、お酒の飲み過ぎに気をつけること、タバコを控えることも鼻粘膜を正常に保つために重要です。

A外に出かける時は、マスクやメガネ、帽子などで花粉がからだの中に入るのを防ぎましょう。

B外から家に戻ってきた時は、花粉を外でしっかり払ってから家の中に入り、うがい、手法いや洗顔をしましょう。

<花粉症の症状が出たら>
 専門医を受診しましょう。鼻や目の症状が重い場合は、耳鼻咽喉科、眼科での受診をお勤めします。内科、小児科、アレルギー科などでも診療が受けられます。花粉症の症状が出始めたごく初期には鼻粘膜の炎症はあまり進んでいません。この時期に治療を開始すると粘膜の炎症の進行を止め、早く軽快させることができ、花粉症の重症化を防ぐことができます,
 花粉症の治療には、医療機関で行う薬物療法、手術療法、減感作療法があります。しかし、治療と平行して、自らが花粉のばく露から身を守ることが前提となることはいうまでもありません。


 「花粉症」に関する情報は、下記でご確認ください。
◇厚生労働省ホームページ『花粉症特集』
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/kafun.html

◇環境省ホームページ『花粉情報サイト』
http://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/

日頃から花粉情報に注意し、「急いで予防!早めの治療!!」で健康に過ごしましょう。
   
(奈良県中央こども家庭相談センター 保健師 大井 久美子)

☆花粉症について☆